本ブログはレンタルサーバー「エックスサーバー(Xserver)」を契約、数年間運営しています。
一方、今年に入ってエックスサーバーとは別に、同価格帯のレンタルサーバー「mixhost(ミックスホスト)」の利用を始めました。
レンタルサーバーの価格は月額1,000円程度のサービスが、価格的にも機能的にも、個人ブロガーにはちょうど良いと考えています。
これからレンタルサーバーを契約したり、WordPressでのブログ運営を考えている初心者の方も、それぐらいを費用の目安にしていることが多いでしょう。
そこで本記事では、月額1,000円程度で利用できるレンタルサーバーとして、人気のエックスサーバーと近年名を上げているmixhostを比較。
どちらがオススメか?をまとめてみました。レンタルサーバー選びのご参考にどうぞ。
※本記事に記載の内容は、記事作成時に私が独自に調査をしたものです。サービス等につきましては随時変更される可能性がありますので、ご利用の際はサービス提供元にて最新の情報をご確認ください。
月額料金・初期費用など
まずはエックスサーバーとmixhost、それぞれの月額料金と初期費用をチェック。
エックスサーバーは「スタンダード」プラン、mixhostは「スタンダード」プランと、それぞれ最安プランでの比較です。
エックスサーバー | mixhost | |
プラン | スタンダード | スタンダード |
月額料金 | 900円(36ヶ月契約) 950円(24ヶ月契約) 1,000円(12ヶ月契約) 1,100円(6ヶ月契約) 1,200円(3ヶ月契約) | 880円(36ヶ月契約) 930円(24ヶ月契約) 980円(12ヶ月契約) 1,180円(6ヶ月契約) 1,380円(3ヶ月契約) |
初期費用 | 3,000円 | 無料 |
試用期間 | 10日間 | 10日間 |
ご覧のように、月額費用ではほとんど差がありません。
6ヶ月・3ヶ月契約ではmixhostの方がやや割高ですが、12ヶ月契約ではほぼ同額。
レンタルサーバーでの契約は、1年単位が契約の目安なのでしょう。エックスサーバー・mixhostとも、月額1,000円程度の料金設定をしています。
ただmixhostは後発のサービスということもあり、初期費用を無料に設定。初年度のコストがエックスサーバーより低くなります。
機能的な特徴
次に、エックスサーバーとmixhostで提供されている主な機能の比較です。
エックスサーバー | mixhost | |
プラン | スタンダード | スタンダード |
ディスクスペース | SSD 200GB | SSD 150GB |
Webサーバー | nginx | LiteSpeed |
転送量 | 70GB/1日 | 2TB/月 (1日あたり約60GB) |
マルチドメイン (独自ドメインの数) | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 |
無料SSL | あり | あり |
オリジナルCGI | 使用可能 | 使用可能 |
WordPress 自動インストール | あり | あり |
PHP7 | 使用可能 | 使用可能 |
独自ドメイン取得機能 | あり | なし |
アダルトサイトの運営 | 不可 | 可 |
大きく違いがあるのはディスクスペース・Webサーバー・転送量の3つです。以下、各項目について。
ディスクスペース
ディスクスペース(保存領域の容量)はエックスサーバーがやや優位。
SSD200GBという容量は、レンタルサーバーサービスの中ではかなり多い方です(メールとデータ領域を共用しています)。
一方のmixhostも、最近ディスク容量を150GBまでアップ。強化をしています。
そもそも普通の個人ブログでは、あまり大容量のデータをレンタルサーバーにアップすることは少ないでしょう。
エックスサーバ・mixhostとも、充分な容量を備えていると言えます。
Webサーバー
次にWebサーバー項目。Webサーバーとはざっくり書くと、Webコンテンツを表示させるための仕組み、程度に考えてください。
mixhostは日本で初めて、Webサーバーに「LiteSpeed」を採用。最先端の技術を取り入れていく、という姿勢が見えます。
一方、エックスサーバーも従来の「Apach」から「nginx」へ移行。高性能なWebサーバへアップグレードすることで、アクセス集中時の処理や高速・安定したWebコンテンツの表示を実現しています。
転送量
転送量は、1日あたり(または1ヶ月)のデータ送受信許容量の目安。
アクセス集中等により転送量がサーバーの設定を大きく超えると、表示制限がかかることがあります。
ですがエックスサーバー・mixhostとも設定されているスペックがあれば、通常のブログ運営には問題が無いでしょう。
またエックスサーバー・mixhost両者とも、転送量オーバーによる課金等は設定されていません。
その他特徴
上記の通り、エックスサーバとmixhostで大きなスペックの違いはありません。
具体的な数字が出ている項目では、若干エックスサーバーの方が優秀です。
ですがmixhostには、エックスサーバーにない大きな特徴があります。
それは成人向けコンテンツの運営が可能であること。ブログにアップする内容に、そっち系の内容が含まれている場合は、必然的にmixhostが選択肢になります。
逆にエックスサーバーでは、成人向けコンテンツは許可されていません。内容によっては注意が必要です。
実際の使用感からの比較
以下は、実際にエックスサーバーとmixhostでWordPressブログの運営をした経験から、気になるポイントを比較してみました。
- エックスサーバーはスタンダードプラン、mixhostはスタンダードプランを契約
- 独自ドメインをSSL(https)化して運営
- WordPressをインストールしてブログ作成
いずれも上記の前提での使用です。
ドメインの取得・設定
エックスサーバーでは、エックスサーバーの機能の一つとして、独自ドメインを取得することができます。
一方、mixhostは独自ドメインの取得サービスを提供しておらず、外部のサービスを利用する必要があります。
これは初心者の方にとっては、特に大きな違いがある部分です。
エックスサーバーでは、ユーザー管理画面である「Infopanel(インフォパネル)」からドメインを取得できます。
そこで取得したドメインを、「サーバーパネル」の「ドメイン設定」で追加することで、すぐに利用可能。
ドメインの取得・サーバーへの設定が、一つのサービス内で完結します。
mixhostの場合は、ユーザーが任意で選んだ外部サービス(お名前.comやバリュードメインなど)で、独自ドメインを取得します。
その後、外部サービスにmixhostのサーバー情報を設定し、mixhost側にも独自ドメインを登録する、という手順が必要になります。
これはmixhostが特別なのではなく、レンタルサーバーの形式としては割と一般的なもの。
ですがドメインの取得とサーバーへの設定が一元で管理できるのは、エックスサーバーの長所。支払い・請求をまとめたい時などにも便利です。
なおエックスサーバーでも、外部のドメイン取得サービスを利用することが可能。その方がドメインの取得費用・運営費を抑えられる場合があります。
コントロールパネルのわかりやすさ
エックスサーバーでは、サーバーの各種設定を「サーバーパネル」から行います。
こちらのように、基本的に日本語で書かれたインターフェース。すっきりしたデザインで項目名もわかりやすく、どこで何を設定するかが一目瞭然です。
もちろん多少の専門知識は必要ですが、見やすく・わかりやすいデザイン・機能と言えます。
一方のmixhostは、サーバーの各種設定を「cPanel」から行います。
こんな感じでアイコン群が並び、ところどころ英語表記になっています。そのため、私も最初は設定項目を探すのに戸惑いました。
独自ドメインの追加は「ドメイン」項目の「アドオン ドメイン」から行うのですが、「ドメイン設定」「ドメイン追加」という名称では無いため、実際にアイコンをクリックして中身を確認。
また、誰もが気になるWordPressの自動インストールも、ページ下部の「SOFTACULIOUS APPS INSTALLER」という項目の中で提供されており、ややわかりにくい感じを受けます。
このcPanel、おそらく海外で開発されたものを、日本語にローカライズして使っているのでは?と推察されます。
慣れてくるとそこそこ理解できるようになるのですが、レンタルサーバー関連の用語がわからない初心者にとっては、やや敷居が高いかもしれません。
WordPressインストールのクセ
エックスサーバー・mixhostとも、WordPressの自動インストール機能が提供されています。
WordPressは手動インストールも可能ですが、特段の理由が無い限り、自動インストール機能の利用が便利。
エックスサーバーでのWordPress自動インストールについては、特に問題を感じません。「自動インストール」項目から登録ドメインを選び、必要事項を入力していくだけです。
mixhostでのWordPress自動インストールも特に問題は無し。「アドバンスドオプション」で「自動バックアップ」の設定が出来るのは便利です。
ですがmixhostでは、インストールした後のWordPress設定で一手間が必要です。
レンタルサーバー「mixhost」でWordPressインストールのメモ
詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、日本語版のWordPressをインストールした時に通常入っている日本語用プラグイン「WP Multibyte Patch」が入っていなかったり、タイムゾーンが日本時間になっていなかったり、といった現象が見られました。
これも知識があれば対応できることですが、初心者には少しわかりにくいポイントと言えます。
独自SSL設定
エックスサーバー・mixhostとも、無料の独自SSLを提供しています。
エックスサーバーは「Let’s Encrypt」、mixhostは「COMODO」です(※参考程度の記載なので、深く考えなくても大丈夫)。
エックスサーバーでは独自ドメイン設定後、サーバーパネルから明示的にドメインに対してSSL設定を行う必要があります。
一方のmixhostは、サーバーにドメインを設定したあとは特別な設定は不要。設定したドメインに「https」でアクセスすると、そのままSSLでの接続ができます。
mixhostでのWordPress+SSL設定については、下記でもご紹介しています。
レンタルサーバー「mixhost」でWordPressインストールのメモ
WordPressのセキュリティ
これはエックスサーバー固有の話ですが、WordPressのセキュリティ関連で便利な機能があるのでご紹介。
エックスサーバーではWordPressのセキュリティ対策として、「WordPressセキュリティ設定」が提供されています。
WordPressではダッシュボード(管理画面)へのログインなどが狙われやすいのですが、その多くは海外からのもの。
エックスサーバーでは「WordPressセキュリティ設定」から「国外IPアクセス制限設定」を設定することにより、海外からのダッシュボードへのアクセスを防ぐことができます。
もちろんWordPressのセキュリティ対策についてはプラグイン等でも対応でき、個別の対策をしておきたいところ。
ですが、レンタルサーバー自体にも対策手段があるとより安心。早くからWordPressを利用可能にしている、エックスサーバーならではの便利な機能です。
どちらのレンタルサーバーを選ぶ?
以上、月額約1,000円前後で運営できるレンタルサーバーとして、エックスサーバーとmixhostを実際の使用感もまじえて比較してきました。
それを踏まえてのオススメは、やはり「エックスサーバー」。
特にレンタルサーバーを使うのが初めて、という初心者の方には、エックスサーバーが最適です。
私もいくつかのレンタルサーバーを渡り歩き、最終的にエックスサーバーに落ち着きました。
価格以上のコストパフォーマンスと安定性、最新技術の導入はもちろん、日本語の管理画面導入など、洗練されたわかりやすさ、安心感があります。
また多くの利用者がいるレンタルサーバーなので、エックスサーバーのヘルプ・マニュアル以外にもネットに多数の情報があり、困った時の参考になります。
一方のmixhostですが、こちらもレンタルサーバーサービスとして、決して劣っているというわけではありません。むしろエックスサーバーより優れた部分も多々あります。
ある程度レンタルサーバー+WordPressブログ運営の経験のある方で、引越し先などを探している方には、mixhostもオススメ。
あまり詳しくないけど、新しいことにチャレンジしたい、何でも調べるから大丈夫!という方でも大丈夫でしょう。
まとめると、
- エックスサーバー…
わかりやすい機能・インターフェースでレンタルサーバー+WordPress初心者の方にもオススメ - mixhost…
初心者には若干ハードルが高いかも。でも経験者や新しもの好きなら利用する価値あり
といった感じです。
ただ一点注意しておきたいのが、エックスサーバーはアダルトコンテンツの運営が禁止である、ということ。
どんな内容がそれに当たるか、というのは規約で確認いただきたいのですが、これから作り上げたいブログが、成人向きの内容を含む場合は注意。
その点mixhostは、規約で成人向きコンテツを許可しています。公開したいコンテンツ内容も考慮してレンタルサーバーを選んでみてください。
エックスサーバーは、WordPress専用レンタルサーバー「wpX Speed」も提供しています。WordPressしか使わない、という方はwpX Speedも選択肢に入るでしょう。

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