本ブログは、エックスサーバー株式会社の「エックスサーバー(XServer)」を利用しています。
かれこれ数年、エックスサーバーでブログを続けていますが、とても安定しているので満足。しかし、ふと思います。
「Wordpress(ワードプレス)のブログだったら、WordPress専門のレンタルサーバーwpX Speedの方が良かったのかな…?」
今のところエックスサーバーでのブログ運営に満足していますが、ではこれからブログを始めるならどちらが良いか?ということを、エックスサーバーとwpXの違いを比較しながら検討してみました。
エックスサーバーとwpX Speedの特徴
まず「エックスサーバー」と「wpX Speed」の特徴について。
両者はどちらも、エックスサーバー系列のレンタルサーバー(エックスサーバーはエックスサーバー株式会社、wpX Speedはシンクラウド株式会社の運営)。特徴をざっくりまとめると、
- エックスサーバーもwpX Speed、どちらでもWordPressブログの運用が可能
- エックスサーバーはWordPress以外のWEBコンテンツも公開可能
- wpX SpeedはWordPressに特化しており、その分WordPressのチューニングに力を注いでいる
といったところ。大きな違いは「WordPress専用かどうか」です。以下、比較のために、両者の違いをもう少し細かく見てみます。
エックスサーバー(XServer)について
エックスサーバーは、「高速・多機能・安定性」が売りのレンタルサーバー。国内シェアNo.1、サービス開始より17年超、運用サイト数220万件以上(2022年4月現在)、という実績のあるサービスです。
PHP(WordPressを動かす言語)のこまめなバージョンアップ、高速・安定のWebサーバー「nginx」の採用、サイト高速化のための「Xアクセラレータ Ver.2」の導入など、サーバーの安定化・高速化に役立つ技術を随時採用・アップデートしています。
また「Wordpress簡単インストール」や「WordPress簡単移行」など、WordPressの設置・移行が容易に行える機能を提供。
2020年にはさらに、「WordPressクイックスタート」機能を開始。
- レンタルサーバーの本契約
- 独自ドメインの取得・設置
- WordPressのインストール
がワンステップで完了。より簡単にWordPressブログが始められるようになりました。
ほか、Wordpress以外のCMSや独自プログラム、HTMLで作成したサイトを設置することも可能。プランはスタンダード・プレミアム・ビジネスの3プランが用意されています。
公式サイト>> エックスサーバー
wpX Speedについて
一方のwpX Speedについて。エックスサーバーと異なりWordPressでのブログ運用に特化している、というのがwpX Speedの最大の特徴です。
「使えるCMSはWordPressのみ」という制限がある反面、エックスサーバーと比較して、WordPressでのブログ運用がスムーズになるスペックを装備。
また「wpXレンタルサーバー→wpX Speed」というサービスの刷新に伴い、ディスク容量のアップや高速化、料金体系の見直しなど、大幅な性能向上が図られています。
なおwpX Speedのプランは7プラン(W1~W7)。料金も個人で使うレンタルサーバーとしては比較的お高め(W7プランでは最大月額料金(上限)が税込88,000円)。「個人からプロ用途まで幅広く使えるレンタルサーバー」と言えます。
公式サイト>> wpX Speed
エックスサーバーとwpX Speedの主な性能比較
エックスサーバーとwpX Speedの、主な仕様を比較してみます。
スタンダードプランとW1プランの比較
「エックスサーバーのスタンダードプラン」と「wpX SpeedのW1プラン」、2つのプランを比較してみます。
それぞれサービスの最下位プランであり、また月額費用が初心者にも使いやすい1,000円程度となっています。
※下記は2022年4月現在の内容であり、今後変更となる可能性があります。また記載のエックスサーバーの月額費用は、12ヶ月契約をした場合の料金です。
エックスサーバー (スタンダード) |
wpX Speed (W1) |
|
初期費用 | なし | なし |
月額費用 | 1,100円(税込) | 上限1,320円(税込) (2.2円/時) |
無料お試し期間 | 10日間 | なし |
ディスクスペース | 300GB | 200GB |
データベース(MySQL) | 無制限 | 無制限 |
マルチドメイン | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 |
転送量目安 | 無制限 | 13.5TB/月 |
自動バックアップ | 1日1回、14日分 (メールは7日分) |
1日1回、7日分 |
WordPressクイックスタート | あり | なし |
WordPress簡単インストール | あり | あり |
無料独自SSL | あり | あり |
Webフォント設定 | あり | あり |
FTP | 接続可能 | あり |
PHP | PHP8/PHP7/PHP5 ※細かいバージョンの区切りあり |
8.0.x/7.4.x/7.3.x/7.2.x |
Cron | 実行可能 | 不可 |
メールアカウント数 | 無制限 | 無制限 |
Webメール | あり | あり |
サポート | チャット・メール・電話 | メール・電話 |
上記をもとに、気になる部分のスペックを見ていきます。
月額費用
まずはレンタルサーバーの運用コストについて。
エックスサーバーの月額費用は、1,100円(※税込。12ヶ月契約の場合)。同業他社と比べて平均的な価格設定です。
一方のwpX Speedは「1時間あたり2.2円 / 上限1,320円(税込)」という、変動制の料金設定。
これはサービス開始時から1時間ごとに2円の料金が発生するということ。例えば1ヶ月利用したとすると、「2円✕24時間✕30日間=1,584円」という計算になります。
ですが上限(W1の場合は税込で1,320円)が設定されているので、それ以上は料金が発生しません。
メリットとしては、月の途中から契約しても実質日割り感覚ではじめられる、ということでしょうか。
なおエックスサーバーには、無料お試し期間10日間が設定されています。また「月額料金割引」「キャッシュバック」など随時開催されるキャンペーンを利用すると、お得に契約ができます。
公式サイト>> エックスサーバー
ディスク容量(ディスクスペース)
各サービスのディスク容量はそれぞれ下記の通り。
- エックスサーバー(スタンダード):300GB
- wpX Speed(W1):200GB
エックスサーバー・wpX Speedとも、SSDの処理性能を引き出すNVMeインターフェースを採用。オールSSDやピュアSSDと呼ばれる環境よりも、読み込み速度が向上しています。
容量については、通常のブログならば両者とも必要十分なディスクスペースです。
ただ動画など容量の大きいファイルをアップロードしたり、メールのやり取りを頻繁に行う予定のある場合は、エックスサーバーまたはwpX Speedの上位プラン(W2以降)を選んだ方が良いでしょう。
転送量
「転送量」とは、レンタルサーバーとクライアント(ユーザー)間のデータ通信量を指すもの。
エックスサーバーは一日あたり900GB(※追記あり)、月換算にするとざっくり27TB。一方のwpX Speedは、一ヶ月あたり13.5TBというスペックが公開されています。
…と言われても、ピンとこないですよね。ではブログのアクセスでどのくらい転送量が発生するか、ということを、めちゃくちゃざっくり計算してみましょう。
仮に1ページの容量が1MBあり、一日PVが1,000あったとすると、一日の転送量は約1GBということになります。
…余裕ですね。ページ容量・PVとも倍の数値だったとしても、約4GB。転送量の上限については、エックスサーバー・wpXとも心配する必要がないでしょう。
何かの拍子にバズって瞬間的にアクセスが集中する場合でも、エックスサーバー・wpX Speedとも充分に対応できる処理性能を備えています。
なお参考までに、アクセス負荷対策としてエックスサーバーは、Webサイトの表示速度向上・同時アクセス数を拡張する独自機能「Xアクセラレータ Ver.2」を提供しています。
一方のwpX Speedは、サーバーへの負荷を検知して自動的にリソースが多いプランに変更、動作・表示を安定させる「オートスケール設定」が提供されています(※ONにした場合。作動時は時間あたりの料金が変わります)。
【追記】
エックスサーバーは2022/3/1に、データセンターのバックボーンネットワークを増強。それに伴って1日あたりの転送量の制限が「無制限化」されました!
初めての利用ならどちらを選ぶ?
以上、エックスサーバーとwpX Speedの特徴・性能の比較でした。ではこれからWordPressブログを始めるとした場合、どちらを選んだ方が良いのか?
難しいところですが、個人的にオススメしたいのは「エックスサーバー」。手頃な月額料金や、長年利用していて感じる安心感・安定感が理由です。
またこれからブログを始められる方には、独自ドメインを利用したWordPressブログがサクッと設置できる「WordPressクイックスタート」機能が非常に便利。ビックリするほど簡単にWordPressブログが始められます。
エックスサーバー公式:【初心者でも安心】たった10分で出来るWordPressブログの始め方
またエックスサーバーでは、WordPressブログ以外のCMSやコンテンツも設置可能、スペックも標準以上のものがあるので、多彩な用途に利用できるでしょう。
もちろんWordPressブログに特化しているという、wpX Speedの性能は魅力的。ですが月額料金含め、wpX Speedは初めてのレンタルサーバーとしてはややオーバースペックかな?と感じます。
なおエックスサーバー・wpX Speedのいずれを使うにしても、両サーバーとも「WordPress簡単移行」機能を提供しています。以前よりもWordPressの引っ越しが容易になりましたので、将来的に移転をする場合でも困らないのではないでしょうか。
まとめ
以上、レンタルサーバー「エックスサーバー」と「wpX Speed」の比較でした。なお本記事では両者の比較でしたが、レンタルサーバーでできることは他にもあります。
せっかく有料のサービスを使うのだから、レンタルサーバーで出来ることを目いっぱい楽しんでみてください。
最後、ここでご紹介したレンタルサーバーのスペックは、随時アップデートされる可能性があります(エックスサーバー系は、どんどん環境が良くなっていきます)。
最新のサーバー情報・機能などについては、公式サイトで確認してみてください。
【追記】
エックスサーバー系列のレンタルサーバーとして、wpX Speedと同じくシンクラウド株式会社の運営するサービス「シンレンタルサーバー」も存在します。詳しくはこちら↓
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