シン・レンタルサーバーとエックスサーバーを比較。違いは?

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2021年、レンタルサーバー大手のエックスサーバー株式会社が、新サービス「シン・レンタルサーバー」の提供を開始しました(※)。

同社の個人ユーザー向けのレンタルサーバーサービスとしては、エックスサーバー(XServer)」「wpX Speedに次ぐ、第三のサービスです。

シン・レンタルサーバーは公式サイトに記載されている「エックスサーバーの新たなカタチ」というキャッチコピーのように、エックスサーバーに近いサービス。ですが「シン・レンタルサーバーはエックスサーバーとは何が違うの?」が気になるところ。

というわけで本記事では「シン・レンタルサーバー」の概要と、本ブログが利用しているエックスサーバーとの比較・違いをまとめてみました。

※シン・レンタルサーバーは2024年より、エックスサーバー株式会社のグループ会社「シンクラウド株式会社」の運営となっています。

本ブログはエックスサーバー上で稼働しています。また本ブログとは別に、シン・レンタルサーバーでも別ブログを運営中です。

シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの主な違い

レンタルサーバー「シン・レンタルサーバー」は、同系列のサービス「エックスサーバー」のシステムをベースとしたサービスで、エックスサーバーに超高速WordPress実行環境「KUSANAGI※」の技術を導入しています。

※KUSANAGIはプライム・ストラテジー社の提供する超高速CMS実行環境です。公式サイトはこちら

エックスサーバーとの大きな違いとしては、KUSANAGIとの技術提携で得られる高速化技術ほか、新技術をエックスサーバーに先駆けて導入していること。

また1ユーザー当たりのCPU/メモリリソースの割り当てを厳格に管理。サーバーを共有する他ユーザーの利用状況に影響されない、安定した環境が提供されています。

逆にエックスサーバーは「安定性とアクセス耐性に重点を置いたサービス」。最新機能などの採用には慎重な検討が図られ、「安定したレンタルサーバー環境」が優先されています。

2021年10月、エックスサーバーでも「KUSANAGI」が導入され、サイト表示のさらなる高速化が実現されました。シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの技術連携の成果と思われます。
なおシン・レンタルサーバーでは、エックスサーバーでは許可されていないアダルトコンテンツの公開も可能です。

スペック比較

シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの公開スペック比較です。

シン・レンタルサーバーからは「ベーシック」「スタンダード」の2プラン、エックスサーバーからは基本的なプラン「スタンダード」を掲載しています。

個人ユースとしては料金・スペックを考慮すると

  • シン・レンタルサーバーならば「ベーシック」
  • エックスサーバーならば「スタンダード」

で十分だと思いますが、シン・レンタルサーバー公式が「オススメ」と表記している「スタンダード」プランも、参考比較として掲載しておきます。

エックスサーバー
【スタンダード】
シン・
レンタルサーバー
【ベーシック】
シン・
レンタルサーバー
【スタンダード】
初期費用 なし なし なし
月額料金 990円~
(12ヶ月契約:1,100円)
770円~
(12ヶ月契約:880円)
1,540円~
(12ヶ月契約:1,780円)
vCPU / メモリ 128コア / 1TB 128コア / 1TB 128コア / 1TB
vCPU 6コア 6コア 8コア
メモリ 8GB 8GB 12GB
ディスク容量 300GB 300GB 400GB
転送量 無制限 900GB/日 1200GB/日
電話・メールサポート あり あり あり
独自ドメイン
永久無料特典
あり(条件あり) あり あり
WordPress
クイックスタート
あり あり あり

公表されているスペックとしては、シン・レンタルサーバー「ベーシック」とエックスサーバー「スタンダード」に大きな違いはありません。

料金的にはシン・レンタルサーバーの方がお得。手軽にWordPressブログを始められるでしょう。

また両サービスとも、レンタルサーバー契約をしている間は独自ドメインの料金が無料になる「独自ドメイン永久無料特典」を提供しています。(エックスサーバー「スタンダード」の場合はドメイン無料に条件があります。詳しくは公式サイトでご確認ください)。

なお上記は2022年3月時点の内容です。エックスサーバー系のスペックは随時更新される(スペックアップする)ので、最新の性能については公式サイトでのチェックをオススメします。

シン・レンタルサーバーのプラン・料金

シン・レンタルサーバーで提供されているプランと料金を、もう少し細かく見てみます。記載の料金については2021年12月現在の内容で、「税込み」「12ヶ月契約をした場合のもの」です。

シン・レンタルサーバーでは、下記の4プランが提供されています。

  • ベーシック(880円/月)
  • スタンダード(1,780円/月)
  • プレミアム(3,560円/月)
  • ビジネス(7,120円/月)

各プランの大きな違いは、CPU・メモリ容量・ディスクスペースなどで、上位プランほど高性能になります。

初期費用は無料で、10日間の無料お試し期間が用意されています。なお長期契約を選ぶと、上記金額よりもお得な価格になります(ベーシックなら36ヶ月契約で月額770円)。

参考までにエックスサーバーでは、下記の3プランが用意されています。

  • スタンダードプラン(1,100円/月)
  • プレミアムプラン(2,200円/月)
  • ビジネスプラン(4,400円/月)

初期費用は無料で、シン・レンタルサーバーと同じく10日間の試用期間が設定されています。

個人ユースとしては、シン・レンタルサーバーならばベーシックプラン、エックスサーバーならばスタンダードプランと、月額1,000円前後のプランが契約の目安となるでしょう。

エックスサーバーと共通のメリット

以上がシン・レンタルサーバーの特徴、エックスサーバーとの違い、およびスペック比較ですが、基本的にはエックスサーバーの進化系ということで、同サービスと共通したメリットを持っています

その一つが管理画面。シン・レンタルサーバーは、エックスサーバーと同じUIの管理ツールを採用

エックスサーバーの管理ツールは日本語がベースとなっており、他社レンタルサーバーよりも大変使いやすいもの。管理人も長年エックスサーバーを使っていますが、とても便利です。

ほか、下記のような項目がエックスサーバーと共通の特徴。

  • WordPressクイックスタート搭載
  • Xアクセラレータ Ver.2(アクセス数拡張&サイト高速化)
  • 128コアCPU&1TBメモリ
  • オールNVMe RAID10構成
  • 国内最大級のバックボーン回線に10Gbpsで直結
  • nginx(エンジンエックス)採用

サーバー移転や各種設定を代行する「設定代行サービス」や、自動バックアップ機能も搭載。またWordPress以外のCMSが利用できるのも、エックスサーバーと同様です(ちなみにwpX SpeedはWordPress専用です)。

シン・レンタルサーバーとエックスサーバー、どちらを選ぶ?

以上がシン・レンタルサーバーとエックスサーバーの比較・違いですが、ではどちらを選んだら良いか?

兄弟的な関係にあるレンタルサーバーなので、基本的にはどちらを選んでも問題は無いでしょう。私も両方を利用していますが、WordPressによる記事作成のレスポンスや、ブログの表示速度等については、ほとんど違いを感じません

その上で、

  • 新しもの好きならばシン・レンタルサーバー
  • 安定性を求めるならばエックスサーバー

といった「ユーザーの好み」が、選択の大きな決め手となりそうです。

特にシン・レンタルサーバーはエックスサーバーに先駆けて先進的な技術を導入する、という特徴のサービス。そこに面白みを感じるかどうか、はユーザーの性格に拠るところが大きいのでは。

両者を大雑把に分類すると「高速性重視のシン・レンタルサーバー」「安定性重視のエックスサーバー」ということになるでしょう。もちろん両者とも基本はエックスサーバーなので、高速性・安定性は共通です。

なお、アダルト系のコンテンツを公開する場合は、必然的にシン・レンタルサーバーが選択肢になります。エックスサーバーと同等の機能で、月額770円~から利用できる、というのは大きな魅力です。

まとめ

以上、レンタルサーバー「シン・レンタルサーバー」と「エックスサーバー」の比較でした。

記事内でもふれましたが、エックスサーバー系のレンタルサーバーは高性能なのはもちろん、管理ツールが使いやすいのが大きな特徴。わかりやすいヘルプも充実していて、初心者から経験者まで安心して使えるレンタルサーバーです。

またシン・レンタルサーバーとエックスサーバーは、両者とも「WordPressクイックスタート」機能を提供しています。これを使うことで

  • レンタルサーバーの契約
  • ドメイン名の取得・設定
  • SSL(https)の設定
  • WordPressの設置

が申し込み時にワンステップで完了します。

「申し込みの完了」と同時に「独自ドメインを使ったWordPressブログが完成している」という便利な機能。実際に使ってみましたが、ビックリするほど簡単にWordPressブログが完成します

弊ブログでも「シン・レンタルサーバー+WordPressクイックスタート機能」でブログ開設する手順をご紹介していますので、ご参考になれば。

エックスサーバー公式サイトでも、「WordPressクイックスタート」を使ったブログ開設方法を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

なおエックスサーバーは随時スペックをアップデートしています。最新のサーバー情報・機能などについては、公式サイトをご覧ください。

コメント

  1. タク より:

    シン・レンタルサーバーとエックスサーバー のWordPressによる記事作成のレスポンスやブログの表示速度等について、ほとんど違いを感じないと書かれていますが、それぞれご利用のプランを教えて頂けないでしょうか?

    両者どちらを契約しようか迷っています。
    よろしくお願いします。

    • コータ_ より:

      エックスサーバー:スタンダード
      シン・レンタルサーバー:ベーシック
      をそれぞれ利用しております。

  2. タク より:

    大変参考になる記事ありがとうございます。
    一点教えていただきたく。

    WordPressのプランは以下のどれを利用されていますか?
    ・パーソナル
    ・プレミアム
    ・ビジネス
    ・Eコマース

    以上、よろしくお願いします。

    • コータ_ より:

      WordPressはレンタルサーバーの機能でインストールできる無料のものを利用しています。

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